クジャが朝の草取り、次から起こしてくれよと頼まれたその約束の朝がきた。
6時半に起こしてくれ。俺は6時28分にアイツの部屋にきた。
「クジャ!2分前!起きろーーーーーーー!!!」
クジャが丸まっている布団がかすかに動いた。
クジャがゆっくり顔をジタンのほうへ。
めちゃくちゃ機嫌の悪いときに見せる顔だ。
「おい…起こせといったのお前だろが」
「起こしてくれたのはいい。だがな、あと2分寝れただろう」
「…はぃ?」
「2分は120秒だ。三桁も寝れるだろうアホ!」
「…もうなによアンタ」
ジタンはリビングに戻り、☆矢を観ながら過ごしていた。
クジャはのそのそと鎌と軍手を出して、リビングに来た。
「ジタン、格好はジャージでいいかな?」
「俺そうだし、周りの来てる人もそんなかんじだしいいんじゃないか?」
「ジタン、テレビ観ながら兄に向かって話すとはどういう教育をうk
「うっせーな!わかったよみりゃいいんだろみry
「ジタン!僕はそんな風に君を育てたつもりはないよ!」
「とにかく鎌を手に持って振り回すのやめようか」
7時になり、いつもの集合場所へ。
おそらく、俺たち二人は一番年下の部類のメンツだろう。
だって、来ている人はみなすでに結婚して、子もいる人々なのだから。
クジャが今日から参加するまでは、ずっとジタン一人がこの中に入っていた。
正直、心細かったのでクジャがいてくれて安心した。
そして各班は各自常に行っている草取りの場へ。
ジタンは、なにもわからないクジャをリードしていった。
クジャも、周りの知らない人から教わるよりかは全然いいと思った。
ジタンのリード内容はちょくちょく間違っていたが。
そして草取りを始めて数十分後。終わりだということを耳にした。
「よし…じゃここにためて置いといた草を袋に入れよっと」
「ジタン」
「うぃ?なに?」
クジャはいたって冷静に言った。
「ゴキブリの死体。触るよ?」
クジャが指している方向に目を向けると、そこには
裏返って死んでるゴキブリの死体がホントにあった。
「いぃいぃいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!」
「危なかったね。なんでこんなところで死んでるんだろう?」
「てかなんで見つけたときそんな冷静でいられたんだよ!?」
「いや…死んでるから」
「そうだけどさ」
「いきなり走ったり、いきなり飛んでこないんだからいいじゃないか」
「お前がゴキブリに対して恐怖してるところってそんなことだけなのか?」
「うん。意外にゴキブリ苦手じゃないよ」
「…何を根拠に」
「ゴキブリ見つけて洗剤垂らしてもがき苦しんで死ぬところとか好きだよ」
「…本気でやったのかそれ」
「やるわけないだろバカジタン」
「…もう疲れた。集合場所に行くか」
「そうだね。僕も朝からこんなもの見て気持ち悪くなった」
「苦手なんじゃねーか」
休日の朝。
いつもこいつらはうるさいです。
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