気がついた場所は全く来たこともないところだった。
目の前は曇り空で厚い雲のすきまから微かに光がもれていた。
今、とても目がまわったように
クラクラして、自分の姿勢もわからない。
「目覚めましたか…?」
どこかで聴いたことのある声だった。
「はい…あの…ここは…??」
「ここは我が軍の敷地です。あなたはどこから来たのですか…?」
「私はリムサロミンサから。」
彼女と話していると、後ろからガチャガチャと金属同士がこすれあうような音がだんだんと近づいてきた。
「コスモス、この者は…?」
聞き覚えのある、凛とした声だった。
「彼女は…どちらにも属していない戦士です…。とても、強い力を感じる…。」
戦士 という言葉を聞いた瞬間、
すべてを悟った。
ああ、だからか。
「名はなんと言う?」
「私…私の名前は、」
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