12回目の戦いがまもなく始まろうとしている中私はウォーリアとカインが暮らす部屋で足止めを食らっていた。
カ「俺達の目的は仲間を次の戦いに導くことだ。本来の趣旨から遠ざかるような、仲間にバレるような行為はしてはならない」
ソ「はぁ…」
ウ「万が一バレた場合には、どうなるかわかっているな?」
ソ「はい…」
殺気立った目で見られると辛い。
カ「…それで、本当に大丈夫なのか?」
ソ「う、うん」
ウ「今日はもう遅いから帰るといい。明日からは戦いが始まるからな」
ソ「わかった…。お休みなさい二人とも」
急いで部屋を出て戸を閉めると大きなため息が出た。
なんだか大変な事に巻き込まれてしまったな、とつくづく後悔する。
部屋に向かって歩きだした足はひどく重いものだった。
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テ「明日から戦いかぁ」
ラ「ああ、そうだな…。とりあえず戦いの始まる前に聖域周辺の警備に向かうか」
ソ「確かに、戦いと同時に襲ってくるかもしれないしね」
ユ「じゃあ明日は皆で行きましょうか」
戦いの前夜とは思えないほどの和やかさがかえって不安を募らせる。
もしかしたら私の知っている物語ではないのかもしれないためだ。
テ「じゃあそろそろ電気消すよ〜」
その声に反応してみんなが「おやすみー」と口々に言う。
どうか明日も平和に過ごせますように。
そう思いながら目を閉じた。
<一章終了 二章へ続く>
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