読切小説
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のばらと太陽と時々ET
今は寒い冬。手袋がないと手がかじかんで動かなくなってしまうほどの寒さだ。
フリオ二ールとティーダは毎朝自転車登校を共にしている。
部活が同じということや家が近いというのもあるが、
それ以上の理由は仲良しだからだ。お互い相手が好きだから。


ティーダは、いつも約束の集合時間より5分以上も早く待ち合わせの場所にいるよう心がけている。できるだけフリオを待たせないように。
すると、向こうのほうからフリオの姿が見えた。

2「おい……だからさ、待ち合わせ場所は俺よりお前の方が近いんだから1分前に出ろって言ってるだろ?」
10「嫌だwww指図されない!」
2「はぁ……体冷えてるじゃん」
10「いいんだよ!どうせ部活の朝練で校庭走るんだから。暖まるっス!
それに、俺が寒さに耐え切れないところといったら手と足だけだから」
言葉のとおりだ。手には2重手袋をしている。
あととある部活の日、遅刻して長ジャージを着るのがめんどくさくて
半そでハーパンで真冬の朝練をしたことがある。
体自体は丈夫なのだ。手足以外は。


軽く会話をした後登校を始めた。辺りは田んぼのみ。田舎すぎる。
二人の位置は決まっている。ティーダはふらふら運転するので、
2度車に引かれそうになった。それを機に、フリオが道路側、
ティーダが田んぼ側になったのだ。

実際、ティーダのふらふら運転で田んぼに自ら落ちたことも事実だ。

いつもはティーダと綺麗に並んで同じ速度で登校しているのに、
今日はティーダが後ろにいる。何故だ?
後ろをみると、ティーダが一生懸命運転しながら手袋を取ろうとしていた。
2「なんでさっき信号で止まったのに、そこでとらなかった?」
10「今になって暑くなってきたんだよ〜;くそー!とれない!」
2「落ちるなよ」
10「落ちねーよ!」
2「止まるか?」
10「なんか…ここで止まって手袋とったら、手袋に負けた感じがして嫌だ」
2「は?」
10「前運転しながら取れたんだよ!だから、これは俺と手袋の戦いっス!
手を出さないでくれ!!!」
2「がんばれー(棒読み)」
10「うっす!!(本気)」


見るからに危うい。田んぼに今にも落ちてしまいそうなかんじだ。
フリオは気にしながらも前を見て運転した。
その瞬間

「あ」

ティーダのその声を合図に、自分の乗っている自転車が後ろから押されたかんじがした。
その先には田んぼ。落ちる!!!と思ったときには遅く
二人と自転車は、田んぼに   ドシャッ    落ちた。

2「いってーーーーー!!!!!」
10「…………;;;;;;;」
2「だから言ったろ!!止まるかって!!!」
10「……ワリ」
2「………あぁもう、恥ずかしいからさっさと道路まで上るぞ!」
10「……なんでここの田んぼってこんなに道路との段差が凄いんだろ」
2「いいから動けーーーーー!!!!!」


二人の制服と体は土で汚れていた。
しかし、水が張っていなかったので、そこは助かった。

まだ怒っているフリオをなんとか笑わせようとティーダは言葉を発した。
「なんか…ETみたいだったっすね!!!あっはっはっはっはっはっは!!」

その発言で、またフリオを怒らせたことは他者は知らない。


部活で。。
2「みんな聞いてくれよ。ティーダのやつが」
10「やめて!!やめてのばらぁぁぁ!!!俺の評判が下がる!!」


結局数日後にはこの事は広範囲に広がり、ティーダは軽く罪人扱いされたらしい。
11/09/17 08:58更新 / 実咲

■作者メッセージ
ティーダは自由奔放な人。フリオはティーダの行動に巻き込まれる人。
そう自分のなかでは解釈しています(笑)

フリオが運動部か…。どちらかというと茶道部とか似合いそう。
運動部とか…自分中学のとき陸上だったけど、
はっきりいって砲丸だったから短距離とか向いてなかったんだよね^p^
てかなんで自分運動部に入ったのってかんじですww
姉も陸上だったのと、友達に誘われて入ったのですが
まーきつい^^3年間めげずに毎日部活行ってた自分が凄い。

駄文読んでいただき、ありがとうございました^^

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