cloud of darkness
「えー!!その方が呼びやすいし良いじゃんかぁ」
「ダメに決まってるでしょ!馴れ馴れしく呼ばないでよ」
「可愛いけどなぁ…残念」
「ティ、ティナが言ってもダメなものはダメ!!」
「はぁ…年下のくせして相変わらず生意気だよなぁ、まったく」
「(いや…あんたはあまり年齢変わらないだろ…)」
「傑作だと思ったんだけどなぁ〜…」
「(その台詞、毎回言ってるぞ…)」
ここは秩序の聖域。
俺以外で今ここにいるのは、バッツ、ジタン、ティナ、そして件のオニオンナイトだ。
「絶対これしかないと思うんだけどなぁ…。だってホラ、"オニオンナイト"って長いしさ、かといって"オニオン"じゃあ玉葱だし…やっぱり"ニオ"が一番だって!!」
と言っているのは、20歳児ことバッツ。よっぽどジタンやオニオンナイトの方が大人だ。…まぁ、極稀に真面目な発言をすることもあるが。
「"ニオ"も良いけどさ、"たまちゃん"でも良くないか?フリオニールなんて"のばら"なんだしさ。」
と返すのは、実は常識人ことジタン。…因みに、ジタンの尻尾は猫科のものらしい。でもあの動きはどう考えても猿…だよな。不思議でならない。
「"たまちゃん"かぁ…。可愛いし、私は良いと思うな。」
と呟くのは、秩序の紅一点ことティナ。今は、ほんわかとした雰囲気を漂わせながらニコニコ笑っている。…が、秩序の中で怒らせてはいけない人物part.2でもある。
「ど、どっちも却下に決まってるでしょ!!」
と叫ぶのが、オニオンナイト。『"オニオンナイト"だと長い』という理由から、こうして時々あだ名論争(?)が起こる。…たまちゃんはともかく、ニオは呼び易いからまぁ良いと思うのだが。
「スコールは?」
…は?
「だってスコール、さっきから一言も喋ってないし。…話、聞いてた?」
そう言えば喋ってないな。
…あぁ、言わずもがな、俺はスコールだ。急に話し掛けてきたのはバッツ。
で、何の話かだって?……オニオンナイトのあだ名の話だろ?この近さでそれだけ騒がれたら嫌でも耳に入ってくるんだから、解らない訳が無い。
「あぁ…"ニオ"か"たまちゃん"か、だったか?」
「そうそう!スコールはどう思う?"ニオ"のが良いよな?」
「お子ちゃまには"たまちゃん"で十分だって。」
「(あんた、そんなに歳上じゃないだろ)」
「僕とあんまり歳変わんないくせに」
「でも、"たまちゃん"って可愛いよ?」
「可愛くなくて良いの!!」
「ハイハイ。で、スコールは俺のとジタンの、どっちが良いと思う?」
「だからどっちも却下だっt「ハイハーイ、お子ちゃまは黙って聞いてれば良いの」ちょっ、割り込んで来ないでよ!!」
ジタン。あんたはオニオンナイトをお子ちゃま呼ばわり出来るほど年取ってはないだろ。…精神年齢はバッツよりは上だろうが。
バッツ。あんた、そんなだから20歳児なんて呼ばれ方されるんだろ。もう少し真面目になったらどうなんだ。…それが出来てたらこうはなってないか。
「はぁ………とりあえず、俺が呼び易いのはニオだ」
「よっしゃ!!」
「…ついでに言えば、一応しっかりした理由がある」
「ん?理由?」
「あくまでも俺の意見だが…例えば、戦闘中。いざ名前を呼ぶときに、"たまちゃん"は可笑しいだろ?まぁ、戦闘中は"オニオンナイト"に戻せば良いんだろうが、ついうっかり…なんてことも考えられる。それに比べて、"ニオ"なら"オニオンナイト"より短いから呼び易いし、戦闘中でも違和感は無い。…加えて、戦いは、一瞬で決着が着くこともそう少なくない。無駄は省ける限り省くべきだ。だからこそ、せめて戦闘中くらいは、今よりも呼び易い名前があっても良いと思う。…ざっと言えばこんなところだな。」
…ふう、言い切った。さて、どうだ。
「成る程。さっすがスコール、頼りになるぜ。」
「俺の何十倍もしっかりした理由だなぁ…説得力あるし。」
「私は"たまちゃん"も可愛くて良かったけどな」
…ティナ、あんたそんなに"たまちゃん"が気に入ったのか。
「じゃあさ、とりあえず他の皆に別の意見無いかとか聞いてから…」
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
…結局特に反対意見も出ず、僕のあだ名は"ニオ"になった。
皆、スコールのあの意見に賛成するんだもん。…確かに一理あるしね。
元がバッツの意見だって言うのがちょっと腹立たしいけど、"たまちゃん"はもっと嫌だしね。
………ま、皆とより仲良くなれたような気がしたし、悪くはない…かな。
別に、嬉しかったわけじゃないよ!!
いつまで、ここにいなくちゃいけないのかな。
まだ、終わりは見えない。
ティナと一緒にいるのは楽しいし、コスモスの人達はなんだかんだ皆心強い。
だから、不満って訳じゃ無いんだよ。
でも…僕にも元の世界があって、待っててくれる人がいる。
時々、悩むんだ。
どっちが僕にとって、あっているんだろうって。
答えは見えない。
終わりが見えたら、僕にもちょっとは解るかな?
「…悩んでたって、仕方無いよね。うん!!」
今はただ、ひたすら前へ行くしかない。
頭で考えたって何も解らないから、心の言う通り、先ずは前に。
「ニオー、どこにいるのー?」
「今行くよ、ティナ!!」
暗闇の雲め、待ってろよ!!
「ダメに決まってるでしょ!馴れ馴れしく呼ばないでよ」
「可愛いけどなぁ…残念」
「ティ、ティナが言ってもダメなものはダメ!!」
「はぁ…年下のくせして相変わらず生意気だよなぁ、まったく」
「(いや…あんたはあまり年齢変わらないだろ…)」
「傑作だと思ったんだけどなぁ〜…」
「(その台詞、毎回言ってるぞ…)」
ここは秩序の聖域。
俺以外で今ここにいるのは、バッツ、ジタン、ティナ、そして件のオニオンナイトだ。
「絶対これしかないと思うんだけどなぁ…。だってホラ、"オニオンナイト"って長いしさ、かといって"オニオン"じゃあ玉葱だし…やっぱり"ニオ"が一番だって!!」
と言っているのは、20歳児ことバッツ。よっぽどジタンやオニオンナイトの方が大人だ。…まぁ、極稀に真面目な発言をすることもあるが。
「"ニオ"も良いけどさ、"たまちゃん"でも良くないか?フリオニールなんて"のばら"なんだしさ。」
と返すのは、実は常識人ことジタン。…因みに、ジタンの尻尾は猫科のものらしい。でもあの動きはどう考えても猿…だよな。不思議でならない。
「"たまちゃん"かぁ…。可愛いし、私は良いと思うな。」
と呟くのは、秩序の紅一点ことティナ。今は、ほんわかとした雰囲気を漂わせながらニコニコ笑っている。…が、秩序の中で怒らせてはいけない人物part.2でもある。
「ど、どっちも却下に決まってるでしょ!!」
と叫ぶのが、オニオンナイト。『"オニオンナイト"だと長い』という理由から、こうして時々あだ名論争(?)が起こる。…たまちゃんはともかく、ニオは呼び易いからまぁ良いと思うのだが。
「スコールは?」
…は?
「だってスコール、さっきから一言も喋ってないし。…話、聞いてた?」
そう言えば喋ってないな。
…あぁ、言わずもがな、俺はスコールだ。急に話し掛けてきたのはバッツ。
で、何の話かだって?……オニオンナイトのあだ名の話だろ?この近さでそれだけ騒がれたら嫌でも耳に入ってくるんだから、解らない訳が無い。
「あぁ…"ニオ"か"たまちゃん"か、だったか?」
「そうそう!スコールはどう思う?"ニオ"のが良いよな?」
「お子ちゃまには"たまちゃん"で十分だって。」
「(あんた、そんなに歳上じゃないだろ)」
「僕とあんまり歳変わんないくせに」
「でも、"たまちゃん"って可愛いよ?」
「可愛くなくて良いの!!」
「ハイハイ。で、スコールは俺のとジタンの、どっちが良いと思う?」
「だからどっちも却下だっt「ハイハーイ、お子ちゃまは黙って聞いてれば良いの」ちょっ、割り込んで来ないでよ!!」
ジタン。あんたはオニオンナイトをお子ちゃま呼ばわり出来るほど年取ってはないだろ。…精神年齢はバッツよりは上だろうが。
バッツ。あんた、そんなだから20歳児なんて呼ばれ方されるんだろ。もう少し真面目になったらどうなんだ。…それが出来てたらこうはなってないか。
「はぁ………とりあえず、俺が呼び易いのはニオだ」
「よっしゃ!!」
「…ついでに言えば、一応しっかりした理由がある」
「ん?理由?」
「あくまでも俺の意見だが…例えば、戦闘中。いざ名前を呼ぶときに、"たまちゃん"は可笑しいだろ?まぁ、戦闘中は"オニオンナイト"に戻せば良いんだろうが、ついうっかり…なんてことも考えられる。それに比べて、"ニオ"なら"オニオンナイト"より短いから呼び易いし、戦闘中でも違和感は無い。…加えて、戦いは、一瞬で決着が着くこともそう少なくない。無駄は省ける限り省くべきだ。だからこそ、せめて戦闘中くらいは、今よりも呼び易い名前があっても良いと思う。…ざっと言えばこんなところだな。」
…ふう、言い切った。さて、どうだ。
「成る程。さっすがスコール、頼りになるぜ。」
「俺の何十倍もしっかりした理由だなぁ…説得力あるし。」
「私は"たまちゃん"も可愛くて良かったけどな」
…ティナ、あんたそんなに"たまちゃん"が気に入ったのか。
「じゃあさ、とりあえず他の皆に別の意見無いかとか聞いてから…」
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…結局特に反対意見も出ず、僕のあだ名は"ニオ"になった。
皆、スコールのあの意見に賛成するんだもん。…確かに一理あるしね。
元がバッツの意見だって言うのがちょっと腹立たしいけど、"たまちゃん"はもっと嫌だしね。
………ま、皆とより仲良くなれたような気がしたし、悪くはない…かな。
別に、嬉しかったわけじゃないよ!!
いつまで、ここにいなくちゃいけないのかな。
まだ、終わりは見えない。
ティナと一緒にいるのは楽しいし、コスモスの人達はなんだかんだ皆心強い。
だから、不満って訳じゃ無いんだよ。
でも…僕にも元の世界があって、待っててくれる人がいる。
時々、悩むんだ。
どっちが僕にとって、あっているんだろうって。
答えは見えない。
終わりが見えたら、僕にもちょっとは解るかな?
「…悩んでたって、仕方無いよね。うん!!」
今はただ、ひたすら前へ行くしかない。
頭で考えたって何も解らないから、心の言う通り、先ずは前に。
「ニオー、どこにいるのー?」
「今行くよ、ティナ!!」
暗闇の雲め、待ってろよ!!
14/08/09 18:43更新 / ナイト(仮)